地球上でもっとも緑茶を愛するまち島田市

＜島田市の魅力＞

静岡県中部に位置し、交通の要衝である島田市。ＪＲ駅が３ヵ所、新金谷駅～千頭駅まで大井川鉄道が走り、年間300日以上ＳＬが運行している街である。

また、日本一の牧之原大茶園がある国内でも有数の茶産地であり、緑色のポスト、蛇口から緑茶が出る学校など「地球上でもっとも緑茶を愛するまち」と呼ばれる。

システム導入前の災害対応　担当者は走り回っていた。

＜島田市が防災活動で気を付けている点、システム導入前の災害対応の課題＞

島田市が防災活動において一番気を付けていることは、住民に対して適切なタイミングで情報を発信すること。警戒レベル３の高齢者避難では、避難所を開設した状態で、発令する必要がある。しかし、夜間の避難は困難なため、夕方１６時をボーダーラインとして避難指示を出さねばならない。情報が遅れると、判断が遅れ、適切なタイミングで適切な指示が出せない事もあり得る。住民に対して適切なタイミングで情報を発信するには、迅速な情報共有が重要だった。

システムの導入前は、電話、メール、LINE等による現地からの情報を、すべて職員が紙に書き起こし、コピーして会議で配布しており、職員間の情報共有や現場から本部へのタイムロス、印刷待ちで行列ができるなど、非常に時間と労力がかかっていた。

市長肝いりのDX推進政策からシンプルで使い勝手の良いシステムを探した。

＜迅速果断を選定した理由＞

そんな中、島田市では、市長肝いりでDX化が推進され、防災活動についてもDX化を図る必要があった。
‟導入するシステムは、多機能で高額なものではなく、基本的な機能を備えた使い勝手の良いシステムを“と探していたところ、展示会で迅速果断をみつけた。関係者の情報共有に適して、情報を時系列に整理でき地図が使える点が求めていた機能と一致したので導入した。外部インターネットで、庁内外からもアクセスできる点にも魅力を感じた。

迅速果断の導入によりパラダイムシフトが起きた。

＜どのように課題は解決されたか＞

迅速果断の導入後は、様々な面で改善が見られた。まずはデータで情報を共有できるため職員が走り回ったり、情報の誤記もなくなるなど職員の労力が大幅に軽減されたことに加え、紙の利用が確実に減少した。

また、外部インターネットを利用したシステムのため、現地の職員が撮ったリアルタイムの現場写真を送信されるなど現場と本部が迅速に情報共有できたことでこれまでより具体的で的確な指示を出すこともできた。

時間・紙・労力が削減されたことはまさにパラダイムシフトが起きたと言える。

訓練でシステムの習熟、台風で実際に活用

＜具体的な活用法＞

市職員をはじめ、警察や消防などの関係機関から約１５０名が参加した防災訓練では、システムの習熟に活用し、他課室や幹部職員に使用感をみてもらった。

実際の災害でも台風の際に活用した。やはり非常時は情報が錯綜し、入力漏れが発生したこともあったが、時間を遡って追記したり、事象の位置情報を後から追加で登録するなどにより対応することができた。シンプルながらもフレキシブルに利用できるシステムである。

我々のニーズに応えてくれた。

＜今後の活用法とシステムへの要望＞

迅速果断は、災害時の利用に加え、普段の業務にも利用していく。河川や用水路の確認、土壌内雨量指数の確認等の水防業務にも有効であると感じている。実は導入時、島田市の求める機能に合致するように、機能を改修してもらっていることにもつながる。

また、次のバージョンでは、「事象のナンバリングができる機能」が追加されると聞いている。これは、電話等で関係者が事象の対応を相談するのに非常に有効だと思う。現状でも迅速果断の機能に満足しているが、今後も様々な意見を取り入れてもらい、さらに良いシステムになることを期待している。